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08 那須

[おくのほそ道,栃木,08 那須]

08 那須






地図


修験光明寺跡 大田原城 芭蕉が宿泊した玉生氏の屋敷跡
日光北街道 矢板 日光北街道 船生 日光北街道 玉生

原文


那須(なす)の黒ばねといふ所(ところ)に知人(しるひと)あれば、これより野越(のごえ)にかかりて、直道(すぐみち)をゆかんとす。

遥(はるか)に一村(いっそん)を見かけて行(ゆ)くに、雨降(ふ)り日暮(く)るる。

農夫(のうふ)の家に一夜(いちや)をかりて、明(あく)ればまた野中(のなか)を行(ゆ)く。

そこに野飼(のがい)の馬あり。

草刈(か)る男の子(おのこ)になげきよれば、野夫(やふ)といへどもさすがに情(なさけ)しらぬには非(あら)ず。

「いかがすべきや。されどもこの野は縦横(じゅうおう)にわかれて、うゐうゐ(ういうい)しき旅人(たびびと)の道ふみたがえむ、あやしうはべれば、この馬のとどまる所にて馬を返したまへ」と、かしはべりぬ。

ちいさき者ふたり、馬の跡(あと)したひて走る。

独(ひとり)は小姫(こひめ)にて、名をかさねといふ。

聞きなれぬ名のやさしかりければ、

  かさねとは 八重撫子(やえなでしこ)の 名(な)成(な)るべし 曽良

やがて人里(ひとざと)にいたれば、あたひを鞍(くら)つぼに結付(むすびつ)けて、馬を返(かえ)しぬ。

[おくのほそ道,栃木,08 那須]

最終更新時間:2010年02月21日 11時32分22秒