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10 雲巌寺

[おくのほそ道,栃木県,大田原市,雲厳寺,10 雲厳寺]

10 雲巌寺(うんがんじ)



地図


東山雲巌寺 }那須与一伝承館 金丸八幡宮那須神社

原文


当国(とうごく)雲巌寺(うんがんじ)のおくに佛頂和尚(ぶっちょうおしょう)山居跡(さんきょのあと)あり。

  竪横(たてよこ)の 五尺(ごしゃく)にたらぬ 草(くさ)の庵(いお)
        むすぶもくやし 雨なかりせば

と、松の炭(すみ)して岩に書き付(つ)けはべりと、いつぞや聞こえたまふ。

その跡(あと)みむと雲岸寺(うんがんじ)に杖(つえ)をひけば、人々すすんでともにいざなひ、若(わか)き人おほく、道のほど打(う)ちさはぎて、おぼえずかの梺(ふもと)にいたる。

山はおくあるけしきにて、谷道(たにみち)はるかに、松(まつ)杉(すぎ)黒く、苔(こけ)しただりて、卯月(うづき)の天今なお寒(さむ)し。

十景(じっけい)つくる所(ところ)、橋(はし)をわたつて山門(さんもん)に入(い)る。
 さて、かの跡(あと)はいづくのほどにやと、後(うし)ろの山によぢのぼれば、石上(せきじょう)の小庵(しょうあん)岩窟(がんくつ)にむすびかけたり。

妙禅師(みょうぜんじ)の死関(しかん)、法雲法師(ほううんほうし)の石室(せきしつ)を見るがごとし。

  木啄(きつつき)も 庵(いお)はやぶらず 夏木立(なつこだち)

と、とりあへぬ一句(く)を柱(はしら)に残(のこ)しはべりし。

[おくのほそ道,栃木県,大田原市,雲厳寺,10 雲厳寺]

最終更新時間:2010年02月21日 21時36分20秒