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34 羽黒山

[おくのほそ道,山形県,庄内町,34 羽黒山]

34 羽黒山(はぐろさん)




地図


羽黒山 芳賀兵左衛門宅 鳥崎稲荷神社 手向

原文


六月三日、羽黒山(はぐろさん)に登る。

図司左吉(ずしさきち)といふ者を尋(たず)ねて、別当代(べっとうだい)会覚阿闍利(えがくあじゃり)に謁(えっ)す。

南谷(みなみだに)の別院(べついん)に舎(やどり)して憐愍(れんみん)の情(じょう)こまやかにあるじせらる。

四日、本坊(ほんぼう)にをゐて誹諧(はいかい)興行(こうぎょう)。

  ありがたや 雪をかほらす 南谷(みなみだに) 

五日、権現(ごんげん)に詣(もうず)。

当山(とうざん)開闢(かいびゃく)能除大師(のうじょだいし)はいづれの代(よ)の人といふことをしらず。

延喜式(えんぎしき)に「羽州(うしゅう)里山(さとやま)の神社」とあり。

書写(しょしゃ)、「黒」の字を「里山」となせるにや。

「羽州(うしゅう)黒山(くろやま)」を中略(ちゅうりゃく)して「羽黒山(はぐろさん)」といふにや。

「出羽(でわ)」といへるは、「鳥の毛羽(もうう)をこの国の貢(みつぎもの)に献(たてまつ)る」と風土記(ふどき)にはべるとやらん。

月山(がっさん)・湯殿(ゆどの)を合わせて三山(さんざん)とす。

当寺(とうじ)武江東叡(ぶこうとうえい)に属(しょく)して天台止観(てんだいしかん)の月明(あき)らかに、円頓融通(えんどんゆずう)の法(のり)の灯(ともしび)かかげそひて、僧坊(そうぼう)棟(むね)をならべ、修験行法(しゅげんぎょうほう)を励(はげ)まし、霊山(れいざん)霊地(れいち)の験効(げんこう)、人貴(とうとび)かつ恐(おそ)る。

繁栄(はんえい)長(とこしなえ)にして、めでたき御山(おやま)といいつべし。

[おくのほそ道,山形県,庄内町,34 羽黒山]

最終更新時間:2011年05月29日 23時05分21秒